ブラック企業で働きたくない。どうやったら見分けれる?
この記事では、ブラック企業の見分け方を徹底的に解説していきます。
本記事の通りに企業研究を行えば、ブラック企業を排除できます。
新卒の就活生がブラック企業に入社しないために「ブラック企業の特徴・見分け方・見るポイント」をわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ブラック企業とは?特徴は?
ブラック企業とは、一般的に、労働者を酷使して劣悪な労働環境で働かせる企業のこと。
厚生労働省において、ブラック企業について定義はされていませんが、一般的な特徴として、以下のようなものがあげられます。
①労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
②賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
③このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
厚生労働省
上記のようなものが、ブラック企業といえます。
新卒でせっかく入社したのに、劣悪な労働環境によって、1年以内に辞める人も多くいます。
そうならないためにも、ブラック企業の特徴・見分け方を押さえておきましょう。
ブラック企業の特徴・見分け方・見るポイント
ブラック企業を見分け方・見るポイントは以下の通り
ブラック企業の見分け方
- 3年後離職率
- 社員数に対しての採用人数
- 有給取得率・有給取得日数
- 平均残業時間
- 休日の書き方
- 固定残業制・みなし残業
- 抽象的な言葉・横文字が多い
それでは1つずつ解説していきますね。
3年後離職率が高い
1つ目は「3年後離職率」です。
ブラック企業であればあるほど、3年後離職率は高くなる傾向があります。
厚生労働省の「職業安定業務統計」によると、平成29年3月卒業者の新卒の3年以内の離職率は32.8%です。
企業の規模によっても、変わってきますが、これは1つの指標として見るべきです。
3年後離職率が40%こえると注意が必要だと考えましょう。
さらに企業によっては3年後離職率がNA(非公開)ところもあります。
公表したくない理由があるということです。
非公開の企業は、「ブラックである可能性が高い」ですね。
業界でも差が出るので、業界内の平均より突出している場合、20から30%でも警戒したほうが良いです。
社員数に対して採用人数が多い
2つ目は「社員数に対しての採用人数」です。
採用人数は業界や企業規模によっても異なります。
社員数に対しての採用人数を見るようにしましょう。
株式会社日経リサーチの日経「スマートワーク経営」調査によると一般的に新卒入社は社員数の3.8%だといわれています。
企業規模によっても異なりますが、大体3~5%で、多くても10%です。
社員数に対して採用人数が多いとブラックである可能性が高いです。
なぜなら、「社員が辞めるのを見越してあらかじめ多めに採用している」からです。
実際、銀行などは、3年後離職率が高い傾向があるので、大量に採用する傾向があります。
採用人数
- 従業員1000人に対して採用人数200人(20%)
- 従業員5000人に対して採用人数750人(15%)
上記のような企業はブラックである可能性が高いです。
社員数に対して、採用人数が10%を超える企業は注意しましょう。
3年後離職率と同様、業界によっても違いがあるので、業界の中で比べて、多いか少ないかという観点でもみてください。
有給取得率・有給取得日数が低い
3つ目は「有給取得率・有給取得日数」です。
有給取得率とは、「従業員が有給を付与された日数に対してどれだけ取得しているか」の割合です。
%で表されます。
有給平均取得日数とは、「従業員が有給を付与された日数に対して何日取得したか」の数値です。
何日で表されます。
厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査の概況 P6」によると、日本の平均有給取得率は「56.3%」、日本の平均有給取得日数「10.1日」です。
ブラック企業であればあるほど、有給取得率・有給平均取得日数は低くなります。
目安として、有給取得率が56.3%以下、有給取得日数が10.1日以下より低いかチェックしましょう。
極端に低い場合は、ブラックである可能性があります。
平均月間残業時間が多い
4つ目は「平均月間残業時間」です。
当たり前ですが、「平均月間残業時間が多い」とブラックである可能性が高いです。
しかし、この数字が必ずしもあてになるとは限りません。
企業には職種によって、定時退社の人もいれば、遅くまで残業している人もいます。
それにより、残業時間が平均すると、低くなっている可能性もあります。
できるなら応募する職種の残業時間の情報を入手しましょう。
本当にヤバイブブラック企業は、残業時間が申請されていない可能性もあります。
わかりやすくいうと、サービス残業だらけの企業です。
そういった企業は、残業時間が低い数値で出るので、あくまでも参考程度にするようにしましょう。
休日の記載方法
5つ目は「休日の記載方法」です。
多くの人が土、日、祝の休日を望むと思います。
土日祝日が休みだと思っていたのに、違かったなんてことにならないために、休日の記載欄をしっかりチェックしましょう。
休日の記載の違いは以下の通りです。
休日の記載の違い
- 週休2日制
1ヶ月の間に週2日の休みがある週が月に1度以上あること
- 完全週休2日制
週に2日間の休みが約束されている。土日休みとは限らない
- 完全週休2日制(土、日)、祝
土日が休み。祝日も休み
- 完全週休2日制(土、日、祝)
毎週土日・祝日のうちの2日が休み。祝日出勤の可能性あり
- 完全週休2日制(土、日)
土日は休みで、祝日は出勤日になる
上記のような違いがあります。
週休2日制でも毎週2日間休みがあるわけではないので、しっかり確認するようにしましょう。
みなし残業・固定残業制度を導入している
6つ目は「みなし残業・固定残業制度」です。
みなし残業・固定残業制度とは「あらかじめ一定時間の残業代を賃金に含ませる」こと。
具体例
40時間分のみなし残業が設定
- 残業時間が0でも残業時間40時間分支払われる
- 残業時間が80時間だと、残りの40時間の残業代のみが支払われる
みなし残業を導入する目的は、「労働時間管理をしやすくするため」です。
みなし残業導入
- 会社が従業員の正確な残業時間を把握できない業務(外回りの営業)
- 忙しい時期と暇な時期が波がある業務(裁量労働)
上記のような業務にみなし残業を導入する企業がほとんどです。
しかし、ブラック企業では、本来の目的から外れて導入している企業もあります。
社員を定額で働かせ放題にできる制度だと勘違いし、給与を適切に支払っていない可能性があります。
労働時間の管理が困難じゃないのに、みなしを導入している企業は注意
みなし残業制をとっている企業が必ずしもブラックであるわけではないので、業業務内容と照らし合わせてみるようにしましょう。
抽象的な言葉・横文字が多い
7つ目は「抽象的な言葉・横文字が多い」です。
アピールできる客観的なデータがない企業は、「アットホームな社風」「若手が活躍しています!」といった抽象的な言葉がよく使われます。
ブラック企業アナリストの新田龍さんによると、曖昧な点が多く、横文字が多かったり、具体的な業務がイメージできないものには要注意と述べています。
実際の業務内容
- お客様サポート➡クレーム対応
- アミューズメントスタッフ➡パチンコの店員
- フィールドスタッフ➡ルーティンの外回り営業
上記のように、聞こえはいいけど、何をしているかよくわからない横文字があります。
企業を選ぶ際は、業務・仕事内容が具体的にイメージできるか確認しましょう。
ブラック企業を見分けて、就活をしよう
いかがでしたか?
この記事では、「ブラック企業の見分け方」を徹底的に解説しました。
最後に内容のおさらいをしましょう。
記事のおさらい
ブラック企業を見分けるポイント
- 3年後離職率
- 社員数に対しての採用人数
- 有給取得率・有給取得日数
- 平均残業時間
- 休日の書き方
- 固定残業制・みなし残業
- 抽象的な言葉・横文字が多い
今回紹介したブラック企業の見るポイントは、あくまで一例です。
条件を満たしたものが全てブラック企業であるわけではありません。
ブラック企業の定義は人それぞれです。
仮に、あなたが「○○な会社で働きたい」と思うなら、たとえ残業時間が長くてもブラック企業とはなりません。
企業選びにおいて、大切なのは「自己分析をして、就活の軸を作ること」です。
自己分析をしていない、就活の軸がない人はこちらの記事も参考にしてみてください!
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